2019年4月30日火曜日

【平成最後】『灯争大戦』対応、グリクシスミッドレンジ!【令和初め】

平成が、終わる。

平成生まれのMTGは、ついに令和へと歩を進める。

世界では、アヴェンジャーズ/エンドゲームが映画史に残る記録的な大ヒット。

サノスはMCU最強最悪の敵であり、MTGにおける最強の敵は、ヨーグモス、エムラクール、いや、あの龍だ。

まるでMCUばりの展開――ゲートウォッチはもろアヴェンジャーズやん、アメリカそういうの好きやな! わいも好きやで!

そして、当ブログではもちろん!


いいからニコル・ボーラスを使うんだよ!







【『灯争大戦』グリクシスミッドレンジ】

クリーチャー:12
4《戦慄衆の解体者》
4《正気泥棒》
4《破滅の龍、ニコル・ボーラス》

呪文:22
4《思考消去》
2《喪心》
2《アングラスの暴力》
2《溶岩コイル》
2《航路の作成》
2《魔性》
2《ラルの発露》
4《神龍、ニコル・ボーラス》
2《戦慄衆の将軍、リリアナ》

土地:26枚
4《湿った墓》
4《水没した地下墓地》
4《地の墓所》
4《龍髑髏の山頂》
4《蒸気孔》
4《硫黄の滝》
2《沼》

サイドボード
4《強迫》
2《覆いを割くもの、ナーセット》
2《はぐれ影魔導士、ダブリエル》
2《渇望の刻》
2《永遠神の投入》
2《ゴブリンの戦親分》
1《古呪》

グリクシスミッドレンジ最新ver!

豪華ニコル・ボーラス8枚体制!



これで王神様もご満足されるだろうか……。

グリクシスといえばヤソコンがまず第一、コントロール仕様が多いし、GP京都2019でも初日を一人しかミッドレンジ型は抜けなかった体たらくだが、それに関しては世界の八十岡プロにお願いしよう。

そもそも、グリクシスとはなんぞやという話である。

グリクシスとは、赤青黒の組み合わせのMTG世界における名称である。アラーラ次元における3色セットの一角であり、ニコル・ボーラスを体現する色だ。

それは、エルダー・ドラゴン時代から変わらない。

グリクシス=ニコル・ボーラスなのだ。



このブログは、どうしてグリクシス押しなのかと疑問に思う人は極々稀にいるかもしれない。

エンチャントに触れないという、3色の組み合わせにも関わらず致命的な弱点を擁する不器用な色だ。

それは、そう。



このカードと出会ったからだろう。

グリクシスという色を体現するこのカードこそ、至高の存在である。

あの名トップシーンを生み出したこのカードは、素晴らしいカードだった。

これほどデッキを組みたくなるカードは、MTGの歴史上そう多くない。

緑単ストンピィや創造の標デッキ等々、緑絡みのデッキを多く使っていたのだが、何だかんだでグリクシスカラーのデッキは常に選択肢の上位に上げるような思考回路が出来てしまった。

そうして、当ブログでもグリクシスデッキが大量に転がっているわけだ。

The Finals予選夏とMTGにおけるコンディション調整について

イクサランの相克環境名人戦レポート

基本セット2019環境初陣戦に参加してみたよ

M2019発売日目前! 注目カード《破滅の龍、ニコル・ボーラス》を使用したデッキ案! 

さて、このデッキは、あくまでミッドレンジである。直近でいえば、MF京都2019で賞金圏内に入った自作のデッキが近いだろう。

デッキの肝となる戦略は、自身のアドバンテージを増やすことで圧倒する――ではなく、対戦相手のリソースを削ることにある。

前環境のデッキもそうだが、1対2交換を繰り返し、対戦相手の身動きをとれなくすることで勝利を目指していくのだ。

この点が、スゥルタイミッドレンジの描く、物量差による圧倒とは違う部分である。

今回は、《神龍、ニコル・ボーラス》と《永遠衆の将軍、リリアナ》の登場により、リソースを削りつつ、自身のドローを進めることが可能となり、よりデッキが引き締まっている。

カード単体の説明に移ろう。



このデッキの要である《破滅の龍、ニコル・ボーラス》の役割はあくまで4マナ域における良カードである。その点を勘違いしないようにしたい。

同じ4マナ域である《再燃するフェニックス》は1枚で場を制することが出来たが、このカードは、概ねハンデスで1枚、除去or相打ちで1枚アドバンテージを稼ぐ間に次に繋げる役割だ。

以前であれば《スカラベの神》という、問答無用な強力カードがいた。しかし、アモンケット環境では、《機知の勇者》という最良の相棒がいたため、この両面PWまで使う必要は薄かった。

いや、《スカラベの神》との相性は、どちらも強カードだが、組み合わせは微妙だった。



そして――《神龍、ニコル・ボーラス》は、《破滅の龍、ニコル・ボーラス》の次にプレイするカードとして、類を見ない強力な役割を持っている。

ドロー+ハンデスorサクリファイスの恐ろしさ、更地にした状態で着地させれば、まず勝ちである。

《破滅の龍、ニコル・ボーラス》によるリソース削りを強力に後押ししつつ、自身のアドバンテージ源として働くのだから、言うことなしだ。

このデッキの根幹であり、4枚以外はあり得ない。



《戦慄衆の解体者》は使ってみて強かったカード。リスト公開時は気にも留めていなかったが、2マナ域の超優秀カードだった。無駄になりにくく、コントロールやコンボ相手の打点が馬鹿にならず、アグロ相手にはちょうどよいブロッカーである。

ミッドレンジ相手には無駄牌になりやすいが、最低限、序盤のクリーチャーと相打ちしてくれるだろう。



《戦慄衆の将軍、リリアナ》は、押されている場面をまくれるカードである。

互角の盤面では2/2バニラを生み出すだけだが、+1能力であればそれで十分。

劣勢時は大逆転カードになるのだ。

その常在能力と-4能力がかみ合いすぎている。

6マナのPWといえば、現環境では《秘宝探究者、ヴラスカ》が存在するが、カードパワーはより高いと評価している。

6マナのPWで過去使われたカードといえば、《炎呼び、チャンドラ》と《太陽の勇者、エルズペス》だ。このカードは、それに匹敵する強さを持つ。

グリクシス意外の既存のデッキにおいては、クリーチャーを多数展開するスゥルタイミッドレンジでの運用は強力の一言だ。



この値段も、うなずけ……ねーわ。

このデッキ、終盤以降のドロー要因が6枚。《破滅の龍、ニコル・ボーラス》を含めれば10枚となり、息切れはし辛くなっている。

とはいえ、除去コンはリソースが枯れやすいというのが定説であり、辛いところである。《正気泥棒》は序盤のアド稼ぎだが、相手依存かつ除去されやすいため全く信頼できないのだ。



《アングラスの暴力》は2マナのPW破壊が主要な目的である。万能だが、《コラガンの命令》よりも《戦慄掘り》に近い役割を持っている。トークン戦略には弱いが、そういう場合はおおむね対戦相手側にPWが陣取っているだずだ。

ソーサリータイミングの除去なため、若干うち辛さがないわけではない。《正気泥棒》がいれば、先に場に出しそうである。



《ラルの発露》は、自由枠だ。アドバンテージを得て、除去可能なスペルを探し、このカードに行きついた。《人質取り》でもいいかもしれない。または、《永遠神の投入》も少し重いが、考慮に値するだろう。軽量ドローが欲しい時もあるため、《選択》も候補になるだろうか。

4枚――それが、このデッキの自由枠だと考える。《ラルの発露》と《航路の作成》が、自由枠だ。





サイドに目を転じる。《はぐれ影魔導士、ダブリエル》《覆いを割く者、ナーセット》は、ともに強力な青対策だ。片方はハンデス戦略を推し進め、片方は青のドロー阻害しリソースゲーで負けないようにしてくれる。

《覆いを割く者、ナーセット》に関しては、メインでいいかもしれない。《正気泥棒》というカードの意義に、疑問符があるからだ。

プレイして、1ターンのラグがあるのが、《正気泥棒》だけだ。《戦慄衆の解体者》であっても、1点ダメージを確定させるし、何なら速攻持ちだ。

このデッキの弱点、それは、大量ドローをするデッキ――そして、《荒野の再生》と、《アズカンタの探索》だ。

1対2の不利なトレードを相手に強いることで、このデッキは勝利しようともくろんでいる。そのため、大量ドローをされると、蓋が出来ないため、必然的に負けてしまうのだ。

グリクシスと色の関係上、エンチャントに触り辛いのも、当然太古から続く弱点だ。《アズカンタの探索》は無から有を生み出すため、本当に辛い。

実質2KILLだ。

《神龍、ニコル・ボーラス》による蓋はどこまで効くのだろうか。




《永遠神の投入》は、アグロ+ミッドレンジに劇的な効果を発揮する。このカードは、令和の《スラーグ牙》であり、令和の《火炎舌のカヴー》だ、とまで言うと、言葉が過ぎるだろうか。しかし、たいていのクリーチャーを除去可能であり、その上ライフゲインと4/4という馬鹿にならないサイズのクリーチャーがついてくるのだ。5マナと重いが、十分に選択肢に入るカードである。

以上で、簡単だがグリクシスミッドレンジの説明となる。

《神龍、ニコル・ボーラス》と《破滅の龍、ニコル・ボーラス》の饗宴はグリクシス魂を燃え上がらせてくれるに違いない。

だが、と。

さらに思索を進めよう。

紹介した
デッキには、あるノイズが混じっていることに気がついただろうか。

そう、ノイズ。

あるカードがデッキ全体の戦略にそぐわない動きをしてしまっている。

《正気泥棒》だ。



プレイした瞬間は何もしない。

3/2/2飛行クリーチャーが着地するだけだ。

殴って初めて仕事をする。

つまり、1対2交換の強要というデッキ戦略に沿っていない。

リソースを増やすが、削りはしないカードだ。

GP京都2019の原根プロの言葉を思い出す。リターン/リスクが釣り合っていない。使用しているプレイヤーは、成功体験に引きずられ正気を失っているだけではないだろうか、いあ、いあ、はすたー! だけなのでは(意訳)。

だから、考える。

何か、ないだろうか。

グリクシス、ニコル=サノス……ブラックオーダー、戦慄衆、動員!?

【戦慄衆を従えたニコル・ボーラス】

クリーチャー:3枚
3《破滅の龍、ニコル・ボーラス》

呪文:31枚
4《戦慄衆の侵略》
4《思考消去》
2《渇望の刻》
2《アングラスの暴力》
1《喪心》
2《魔性》
4《覆いを割く者、ナーセット》
4《蔓延する蛮行》
2《永遠神の投入》
4《神龍、ニコル・ボーラス》
1《戦慄衆の将軍、リリアナ》
1《人知を超える者、ウギン》

土地:26枚
4《湿った墓》
4《血の墓所》
4《蒸気孔》
4《水没した地下墓地》
4《龍髑髏の山頂》
4《硫黄の滝》
2《沼》

相手のクリーチャーを粉砕! 玉砕! 大爆砕! しながら、動員していく。

新時代の《苦花》こと《戦慄衆の侵略》と《覆いを割く者、ナーセット》でコントロール相手の嫌がらせが可能だし、ライフゲインもできる、はずだ。

そもそも、《渇望の刻》と《永遠神の投入》に各種PWがいれば、ライフは案外持たないだろうか?

《蔓延する蛮行》は、凄いカードである。動員デッキであれば相手だけラスゴと書いてあるのから、それは壊れだ。とはいえ、コントロール相手には何もしないカードだ。

そんなカードを大量に含んでいるため、メタ読みが必要だろう。

ネクサスが流行っていれば、このデッキを使うべきではない。

ミッドレンジが流行っているのなら、こっちの方が?

0 件のコメント:

コメントを投稿