モダンホライゾン――モダンに直接ぶちこまれたタイムスパイラル2な意欲作である。
モダンは多種多様なデッキが存在する環境だ。広大なカードプールにより、強力なデッキが多数あり、環境は新陳代謝が程よく行われる、飽きのこないフォーマットである。GP横浜2019がモダンフォーマットだったのも記憶に新しい。
レガシーと比較すると、《意志の力》に代表されるピッチスぺルが環境にないため、妨害手段の数で劣ることは劣る。また、ヴィンテージのように早すぎるデッキは存在を許されない。3KILLデッキは基本、BANだ。
第8版以降というカードプールは、スタンダードと比較するのがおかしいほど広大だが、先述したように妨害手段が少ないため、環境に抑えきれないデッキが出現することがままある。そのため、ウィザーズの繊細な匙加減による禁止カードが随時発行されている。
《ウギンの眼》、《ゴルガリの墓トロール》、《ギタクシアン派の調査》、《クラーク族の鉄工所》等々、様々なカードが禁止されてきた。直近では《クラーク族の鉄工所》という、体感運営に負担がかかる素晴らしいカードが禁止されている。
大会運営の障害は、プレイヤーだろうがカードだろうが、リムーブしいくべきだ。
モダンホライゾンの輝かしい夜明け前――《灯争大戦》後の環境において、《大いなる創造者、カーン》を手に入れたウルザトロンや、狂気のスピードをもつステューピッド・グリセルショールの登場、《時を解す者、テフェリー》と《覆いを割く者、ナーセット》で強化された青白コントロールが勢力を伸ばしていた。
特に、《大いなる創造者、カーン》と《マイコシンスの格子》のコンボは強力の一言に尽きた。中速以上のデッキのほとんどがフィニッシャーとして採用することになり、その値段も上昇の一途である。
直近にMCバルセロナを控え、次期シーズンのMCQはモダンフォーマットと、否応なしにモダン熱は高まっていることだろう。
とはいえ、モダンに直接影響を与えるモダンホライゾン。そのセットの作成の難しさは、筆舌にし難い。
強すぎても禁止が出て避難されるだけであり、弱すぎればセットの意義が問われるという、難しい采配が要求される。
そこは、やはりウィザーズである。4半世紀にわたってMTGを世に送り出している会社だ。きっと難なくやってくれることだろう。特に、いわゆるフリースペルの類には細心の注意を払っているに違いない。《時を越えた探索》、《ギタクシアン派の調査》、《ウギンの眼》……禁止に暇がないのだ。
ウィザーズもアホではない。きちんとそれまでの禁止カードに学び、顧客の声に耳を傾け、エキサイティングな環境を用意してくれたことだろう。
当ブログ主も、発売直後のモダン大会に見向きもしなかったぞ!
この1ヶ月、MCバルセロナの準備に明け暮れるプロプレイヤー達はどんな戦略を練っているのだろうか?
ほが~くゔぁいん以外はデッキじゃないよー(白目)。