2019年8月1日木曜日

真夏の夜の怪談小話

この写真を見て下さい。
何かに気づきませんか?

ええ、いますよね、恨めしい眼をもった、それが。


くわっと目を見開いて、歯を食いしばって、口惜しそうにみるその姿が。

ああ、ぴーんときましたねぇ。

地縛霊だと。

インスタントを禁止にしそうな顔、してるでしょ?


ここにも、ほら。

どんな恨みがあったのでしょうねぇ。









みんな、気にしていない。

そう、気にしていないんですよ。


なーんか、嫌な感じがしますよねぇ。

やだなー、怖いなーって感じ、しますよね。

こちらのエンドに、風景の変容》を唱えてきそうな、唱えた《エリマキ神秘家》に対してとんとんと机をたたくような、そんな顔をしてるでしょう?


そっと、耳を澄ましたんですよ。

そうしたら、聞こえてくるんですよね。

小さな、声で。

キッパッペ、キッパッペ、キッパッペって。




ああ――見えちゃいましたね?

0 件のコメント:

コメントを投稿