プレイヤーがもっとも影響を受けたであろうフォーマットは、モダンだろう。
現シーズンの、MCQはモダンフォーマットで行われている。
最強デッキであるホガークヴァインの消滅と、《信仰無き物漁り》を使用した墓地利用デッキの壊滅は、環境を激変させた。
そして、解禁されたあのカード。8/26禁止改定は過去にない激震!? ホガーク、ルーティングがBAN、フェロキドンに石鍛冶が解禁!
まさか、ここまでの変化が訪れるとは。 世界線が変わるとは、こういうことを言うのだろうか。
モダン制定時より禁止されていた《石鍛冶の神秘家》の解禁は、プレイヤーの構築意欲を大いに掻き立てたようだ。
レガシー級のカードであり、2マナクリーチャー四天王の一角、そしてあの悪名高きカウブレード。
どれもこれも、プレイヤーを刺激するエピソードである。
その結果――今週のMOリーグにおいて、多数の石鍛冶デッキが跋扈することとなった。
そして迎えた週末のMCQ――そこで、石鍛冶デッキは一つの極み(個人的)を迎える。
そろそろやりまス。ウルザ道入門編。https://t.co/bcab9vM9mD pic.twitter.com/5MErjdyLYe— Yuuki Ichikawa (@serra2020) 2019年8月28日
【ウルザソプター+石鍛冶by市川ユウキ】
クリーチャー:8枚
4《石鍛冶の神秘家》
4《最高工匠卿、ウルザ》
呪文:32枚
4《ミシュラのガラクタ》
4《オパールのモックス》
4《アーカムの天測儀》
4《彩色の星》
3《致命的な一押し》
1《虚無の呪文爆弾》
1《真髄の針》
4《飛行機械の鋳造所》
1《弱者の剣》
1《胆液の水源》
2《時を解す者、テフェリー》
1《殴打頭蓋》
2《発明品の捻り》
土地:20枚
3《溢れかえる岸辺》
3《汚染された三角州》
2《虹色の眺望》
1《神聖なる泉》
1《湿った墓》
1《宝石の洞窟》
1《発明博覧会》
6《冠雪の島》
1《冠雪の平地》
1《冠雪の沼》
サイドボード
2《儀礼的拒否》
2《思考囲い》
1《墓掘りの檻》
2《集団的蛮行》
1《減衰球》
2《死の冬》
1《拘留の宝球》
1《時を解す者、テフェリー》
1《僧院の導師》
2《ボーラスの工作員、テゼレット》
前環境でも活躍したウルザソプターに、《石鍛冶の神秘家》パッケージを追加した形。
前環境ではグリクシスカラーだったが、そのカラーの最大の強みであった《ゴブリンの技師》を抜き、《石鍛冶の神秘家》を投入、エスパーカラーにまとめている。
ウルザソプター――いや、《再考工匠卿、ウルザ》が強すぎるため、何を投入しても大丈夫な感じがある。
そう、このカードは無茶苦茶強いのだ。
ウルザソプターを解析しよう | 記事
『モダンホライゾン』の発売とともに、 《甦る死滅都市、ホガーク》や、ブリッジヴァインの大幅な強化が大きな話題となりました。
MF千葉MCQ優勝!ウルザソプターデッキガイド|みんかが|note
皆さん初めまして。みんかがと申します。 横浜を中心に主に首都圏でマジックをプレイしていて、今は横浜の「MTG SHOP 信心亭」というお店で店員のアルバイトもしています。
ホガークヴァインにスピード負けしないため、対抗デッキの一角として挙げられていたのが、当ブログ主が大好きなドルイドコンボである。
モダンホライゾンで、《ルーンの与え手》という令和の《ルーンの母》に、2マナサーチである《エラダムリーの呼び声》の参入も追い風となった。
3KILLしてしまえば、2ターン目に50%の確率でホガークが出ていても関係ない。
そして、ホガークヴァインは、妨害手段に欠けているデッキだった。
そんなドルイドコンボは、緑と白が必須となる。
白が必須となる。
海外MCQで優勝したのが、《石鍛冶の神秘家》入りアブザンドルイドコンボである。
My devotedblade deck from MCQ. Deck felt completely broken. Black is the best splash color, thoughtsieze is insanity. Should have played WB sword but theres a lot of guess work in this list. Nissa should be more veil of summer. Blog post later this week! pic.twitter.com/YIoWxk2Fn0— NBR | brog (@brog8264) 2019年9月1日
【アブザンドルイドコンボ+石鍛冶】
クリーチャー:28枚
4《極楽鳥》
4《ルーンの与え手》
2《貴族の教主》
4《献身のドルイド》
4《療治の侍臣》
4《石鍛冶の神秘家》
1《薄暮見の徴募兵》
1《歩行バリスタ》
2《永遠の証人》
1《秋の騎士》
1《豊潤の声、シャライ》
呪文:11枚
4《エラダムリーの呼び声》
4《破滅の終焉》
1《ヴィリジアンの長弓》
1《飢餓と饗宴の剣》
1《殴打頭蓋》
土地:21
4《新緑の地下墓地》
4《吹きさらしの荒野》
2《寺院の庭》
1《草むした墓》
1《神々の祭殿》
4《地平線の梢》
1《剃刀境の茂み》
4《森》
サイドボード
4《思考囲い》
2《ゼンディガーの代弁者、ニッサ》
3《流刑への道》
1《溜め込み屋のアウフ》
1《ガドッグ・ディーグ》
1《クァーサルの群れ魔導士》
1《漁る軟泥》
1《夏の帳》
1《疫病を仕組む者》
1《スレイベンの守護者、サリア》
注目すべきは《ヴィリジアンの長弓》という見慣れないカードだ。
ミラディンの古のコモン装備品であり、《献身のドルイド》と《療治の侍臣》が揃った状態で場に出ると、そのまま無限ダメージになる、《歩行バリスタ》もびっくりなカードだ。
《献身のドルイド》が無限にアンタップ可能ということは、タップ1点ダメージを無限回繰り返すことが出来るということである。
装備品であるため、《石鍛冶の神秘家》で持ってくることが可能であり、よく見つけたなと言わざるえない。
これで無理なく《石鍛冶の神秘家》パッケージが採用可能となった。
【ウルザソプター+石鍛冶】
【ドルイドコンボ+石鍛冶】
そして――今週の真打が、このデッキだ。
【カバレージ】「ミシックチャンピオンシップ・リッチモンド2019予選」のデッキリストを公開しました!トップ8に《石鍛冶の神秘家》の姿はなく、あのアーキタイプが数多く入賞!!— 晴れる屋メディア (@hareruya_Media) 2019年9月1日
トップ8デッキリストhttps://t.co/aC8UvKA98p
トップ16デッキリストhttps://t.co/YfgCbPBZKy
#mtgjp #MCQ pic.twitter.com/qy0oVGV45k
【ウルザソプタードルイドコンボ石鍛冶―MCQ13位】
クリーチャー:24枚
4《ルーンの与え手》
4《貴族の教主》
4《献身のドルイド》
4《石鍛冶の神秘家》
4《療治の侍臣》
4《最高工匠卿、ウルザ》
呪文:17枚
4《エラダムリーの呼び声》
4《アーカムの天測儀》
1《ヴィリジアンの長弓》
4《飛行機械の鋳造所》
1《弱者の剣》
2《時を解す者、テフェリー》
1《殴打頭蓋》
土地:19枚
4《吹きさらしの荒野》
3《霧深い雨林》
2《溢れかえる岸辺》
2《剃刀境の茂み》
1《植物の聖域》
1《冠水樹林帯》
1《繁殖池》
1《神聖なる泉》
1《寺院の庭》
1 《冠雪の森》
1 《冠雪の島》
1 《冠雪の平地》
サイドボード
3《流刑への道》
2《コーの火歩き》
2《夏の帳》
2《活性の力》
1《歩行バリスタ》
1《呪文滑り》
1《不屈の追跡者》
1《呪文貫き》
1《否認》
1《稲妻のすね当て》
……凄い。
凄い。
【ウルザソプター+石鍛冶】に【ドルイドコンボ+石鍛冶】、この2つのデッキは、既存のデッキに《石鍛冶の神秘家》パッケージを追加した形である。これは、《石鍛冶の神秘家》にコンボを加えた形ともいえる。
つまり、【石鍛冶+α】だ。
だから、【α+石鍛冶+α】も可能である――【ウルザソプター+石鍛冶+ドルイドコンボ】というわけだ。
このデッキ1つで、
『ドルイドコンボ』
『ソプターコンボ』
『《石鍛冶の神秘家》+装備品』
という、3つのコンボを味わうことが可能である。
各カードを見ると、安定の1マナマナクリである《貴族の教主》は当然の4積みとして、《ルーンの与え手》も4枚投入されている。
ウルザソプターもドルイドコンボも石鍛冶パッケージも、クリーチャーがキーパーツなため、この避雷針+除去避けはコンセプトを強力にバックアップしてくれる。
現在のソプターコンボが、《最高工匠卿、ウルザ》がもっとも強い=クリーチャーデッキという考えがあったのかもしれないし、なかったのかもしれないが、発想が凄すぎる。
《エラダムリーの呼び声》も、強力なコンボサーチになるし、もう、ゲテモノすぎて万歳。
《石鍛冶の神秘家》が安ければすぐ組みたいのだが、持っていないカードがけっこう多いため、残念至極である。
とはいえ、ここまで練りこまれたデッキはそうそうないと思われるので、ベスト8に5名のトロンで優勝はヴァラクートと地獄のようなモダンMCQに現れた一服の清涼剤として愛でるのも一興だろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿