昨年より続く毀れセットシリーズである『エルドレインの王権』と比べればまだマイルドなのかと思っていたのだが、そんなことはなかった感。
前環境を塗り替えるぶっ壊れ環境――非常に大味なMTGがそこかしこでみられている。
【再掲】BIGsが選ぶ!『テーロス還魂記』注目カードTOP3!- 1月24日発売予定の『テーロス還魂記』の全シングルカードの中からBIGs 20名の注目カードTOP3をコメント付きで掲載しています!!https://t.co/4FSntrSJLO— BIG MAGIC (@MtgBigmagic) January 17, 2020
・『テーロス還魂記』Bigweb特設サイトhttps://t.co/mHOrOtRKv9 pic.twitter.com/nnRFA3zfrM
このブログではウーロを注目カードとして挙げていたのだが、使用感としてはそこまで強いカードではない印象だ。
それよりも――いつものようにBIGs注目カードに逆張りが板ではないが――遥かに強いと感じたのは。
このカードだ。
夢さらいが青白コンに入るか?と何度か質問を受けたことがあるけど、個人的には少なくとも青白コンでは使われないかなと思ってる。ニッサ落とすのに2回殴る必要がある上に、茨の騎兵とハイドロイドの前に殴れないから緑全般に弱く、速いデッキにも弱い。— ゆうやん/Yuya Hosokawa (@yuyan_mtg) January 18, 2020
《夢さらい》というカードを初見で強いと思ったプレイヤーは何人いるだろうか。
2白白青青という強烈なマナ拘束に、6/3/5というか細いスタッツ。
飛行、絆魂、いわゆるカササギもどきなドロー能力、ドロー毎に+1/+0の修正、そしてtap itという呼び名も懐かしい呪禁付与と、メリット能力は5種類有している。
元祖Tap It |
使用されるまでは……。
ここで、一つ質問がある。
《悪斬の天使》が呪禁をもっていたらどう感じるだろうか?
飛行・絆魂・呪禁の組み合わせは現代MTGにおいてもまさしく怪物である。
そう、《夢さらい》はそんな能力持ちだ。
テキストをよく読み返してみよう。
カードを1枚引くたび、+1/+0の修正。
毎ターンドローするので、4/5に。
攻撃するとドローするので5/5である。
5/5飛行・絆魂・呪禁の力は、リミテでは阿鼻叫喚な戦闘能力といえる。
現スタン環境において、飛行クリーチャーの数は非常に少ない。除去耐性を持つものなど皆無だ。
コントロールが求めていた勝ち手段がここにある。
青白系コントロールの復権の狼煙のカードといえるだろう。
《ドミナリアの英雄、テフェリー》も記憶に新しい、コントロールデッキのフィニッシャーは、結局PWという現代MTGの諦念を覆すカードだ。
脇を固めるカードとして特筆すべきは、この2枚の2マナ英雄譚。
平地サーチ・0/4防衛、2点ゲインと、占術2・カードを選んで唱えたら2枚ドロー・トップチラ見。
どちらも、コントロールの序盤の動きとしては最適な動きである。
4マナのラスゴもかえってきたし、ドローしてカウンターして除去ってフィニッシャーという、古き良きMTGのコントロールがついに帰ってきた。
この2枚も十分に強く、今の青白コントロールはタップアウト型もカウンター型も検討に値する。
エスパー英雄も再び姿を見せ始めており、友好占術ランドの追加も影響しているのだろう。
フルスポ全部見ました。ショップの初動などを考慮して、今回のテーロス1000枚買え枠はエルズペスに決定!マイナスが1~3と用意されていて、能動的に墓地に落とせる脱出もちのパーマネントは可能性が無限にあります!今1000円弱なので抑え得!間違ってたらごめんなさい><>< pic.twitter.com/xzx5kcTUr8— Yuuki Ichikawa (@serra2020) January 15, 2020
《深海住まいのタッサ》は、青単信心全盛期を作り出した前タッサのマイナーバージョンかと考えていたら、そうでもなかった。
クリーチャーを追放し、あなたのコントロール下で戦場に戻す。
《修復の天使》と同じ文章だったがために、このカードの価値は跳ね上がった。
《初子さらい》でとられたカードを返してもらえなかったら、どういう顔になるだろう?
Latest version of Thassa Elementals. Farming everyone. Got to #7 so far, we go for #1 tomorrow.— crokeyz (@crokeyz) January 18, 2020
It's quite complex to play if you enjoy that sort of thing. Every turn feels like a puzzle, but if you solve it you will win.
List: https://t.co/DORnShvnTZ pic.twitter.com/jX5V4FQHh7
まさかのティムールエレメンタル復権である。
《発現する浅瀬》や4マナオムナス、《茨の騎兵》と、CIP持ち能力には事欠かず、マナが伸びればいつものように好き放題が出来る。
《奔放な神殿》の追加も嬉しい限りで、緑中心のデッキであれば、占術ランドも緑に寄せたいのがマナベース警察の本位である。
『テーロス還魂記』のスタンに与える影響は大きい。
大きいが旧環境の難点も引き継いでいる。
誘発能力等、管理する事柄が非常に多いのだ。英雄譚しかり、ライフゲインしかり、猫かまどに飽き飽きしていた面倒さが、さらに拡張されている。
墓地リソースが拡充されたことで、情報処理が追い付かなくなっている。
アナログでやるゲームとして、この処理の複雑さはと、考えなくもない。
というか、本当に面倒だ。
誘発忘れのオンパレードになることが目に見えている。
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