イングランドにて行われたGPバーミンガム2018。
MTG25周年を記念したダブルGPの一つです。
晴れる屋所属プロであるコヴァルスキ先生のグリクシスデルバーを打倒したのは、赤単ストンピィを操るGary Campbell選手でした。
この笑顔! |
彼は、52歳――GP優勝者最高齢を更新しました。
52歳――MTGプレイヤーとしてはかなりの年長者です。
それもそのはず、
Previous Magic accomplishments:First Magic player in Scotland. Played Pro Tour 22 years ago, ten in total.
スコットランド初めて(DCIナンバー上)のMTGプレイヤーであり、22年前にプロツアーに参戦したとのこと。
25年間MTGをプレイし続け、ついにGPの栄冠をつかみ取ったのです。
25年間です。
MTGは、反射神経が最重要視されるゲームではありません。そのため、年齢による差はつきにくいと思います。将棋の一二三先生等を思い浮かべてください。
それでも……年齢を重ねることで、失われていくものもあります。
構築においては、
・メタゲームの解析を含めたデッキ構築
・プレイングスキル
・そして、その日の運
以上の3点が必須となります。
それに加えて、8回戦+6回戦+SE3回戦という長丁場を迎える体力も必要です(海外のプロは、体調管理に時間をかけています)
50台といえばまだまだ働き盛り。とはいえ、人間は動物の一種、徐々に衰えていくのが当然です。
「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」とはよくいったもの、50年というのは、死が現実味を帯び始める年月なのです。
MTGにおいて、四十代以上の強豪プレイヤーはなかなかいません。今年40歳になったジョン・フィンケル閣下ぐらいでしょうか。
その半生を、MTGと共に歩んできたのです。
半生を、ですよ。
そんな趣味、なかなかないですよ。
The Overwheming Emotion of Winning a Grand Prix After 25 Years of Playing
優勝した瞬間の動画です。
勝った時の、この何とも言えない表情。
そして、共感できる、できてしまう。
この動画を見た瞬間、何とも言えない感情が込み上げてきました。
MTGプレイヤーだからこそ――同じ分野で、20年以上取り組んできたからこそ。
特に結果も残さず、努力も怠り、それでも勝ちたいと願う、虫のいいプレイヤーではありますが――わかっているからこそ。
諦めようとして諦めきれない、何度も夢見た光景を得た古強者に、惜しみない拍手を。
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