環境が目まぐるしく・・・変化が目まぐるしすぎて、そう、まるでジャンケン。
そんな中でも、最善を尽くしたいのです。スタンは何回しても相手のブン回りや噛み合いに唖然とするだけしか出来ない。今も赤緑に2、3、4、5、6、2221と動かれて負け。— Yuuki Ichikawa (@serra2020) 2018年4月3日
以前の記事で、現在のスタンダードでは、青黒ミッドレンジとグリクシスエネルギーの2択を考えていると書きました。
どちらも、《スカラベの神》をキーカードとしています。青黒ミッドレンジの強みは、2色故の快適なマナベースです。グリクシスエネルギーの強みは3色故のカードパワーです。どちらも一長一短――と思っていたのですが、最近天秤が傾いてきました。大会には参加していないのですが、どうにもグリクシスエネルギーのマナ基盤が気に障る。もの凄く気に障る。このもっさり感は一言でいえば不快です。
快適さは重要です。誰だって不快なゲームはしたくないでしょう。 マリガンが多かったり、マナスクリューandフラッドだらけだったり、タップイン地獄なデッキは、構築上の欠点を抱えているといわざるえません。
ここで、思い出語りを一つ。
快適なマナベースといえば、PT戦乱のゼンディガーを制したアブザンアグロを思い浮かべます。
当時の環境初期のアブザンは、前環境に引き続いて占術ランドやトライランドを多数使用していました。
たまたま新環境直後にフェッチランド+バトルランドのマナベースを知った当調整チームの面々は、珍しく強いと意見が一致し(同じデッキを使うことはあまりないのです)、嬉々としてBMOのサイドイベントに持ち込みました。
「手作りの火縄銃が飛び交う中、最新鋭の機関銃をぶっ放す」かのように、「早さが、たりなああああいいいい!!!」とは言いこそしませんが、ギアが2段階ほど違うかのような動きによりアブザンアグロを持ち込んだ3人ともがベスト8圏内となりました。
その構築環境よりも1つ上の構築環境の動きをすると、MTGでは勝てます。アブザンアグロは、フェッチ12枚にバトルランド数枚と、モダン同様のマナベースでした。モダンを喰らいつくしたエルドラージのマナベースは、レガシーのそれでした。
現環境では、そこまで際立った世界の違う動きをするデッキはありません。しかし、《スカラベの神》のカードパワーは、正直異常です。その異常な力を十分に使うには、シンプルなマナベースを持つ青黒ミッドレンジの方が適当だと思うのです。
そろそろ、禁止? |
青黒ミッドレンジ(仮)
2 《歩行バリスタ》
4 《光袖会の収集者》
3 《薄暮軍団の盲信者》
4 《機知の勇者》
2 《豪華の王、ゴンティ》
3 《スカラベの神》
2 《奔流の機械巨人》
-クリーチャー (20)-
4 《致命的な一押し》
4 《ヴラスカの侮辱》
2 《暗記+記憶》
-呪文 (10)-
7 《沼》
4 《島》
4 《異臭の池》
4 《水没した地下墓地》
4 《霊気拠点》
2 《廃墟の地》
1 《オラーズカの拱門》
-土地 (26)-
現状、ここまでは決めています。
3枚使用している《薄暮軍団の盲信者》は、《エルフの幻想家》の下位互換というなかれ、青黒ミッドレンジにおいて、縁の下の力持ちです。
単純に、デッキを掘り進めれば掘り進めるだけ、このデッキは優位に動くことができます。土地もリソースも多数使用して勝利するデッキであり、早期決着は望めません。
ミッドレンジ業界の中でも、重厚かつ愚鈍なのです。そのため、ブロッカー兼ドロー可能であるこのカードは、痒いところに手が届く存在です。
以前であれば、《才気ある霊気体》と《航路の作成》が占めていたスロットです。《薄暮軍団の盲信者》は、より少ない枚数で同様の動きをすることが出来ます。
現代MTGにおいて、2ターン目には何かしら盤面に影響を与えたいものなのです。
《才気ある霊気体》は、赤単に対して明確に強いのは確かなのですが――赤単にのみ強いため問題なのです。また、除去1枚で落ちてしまうため、±0となりますが、《薄暮軍団の盲信者》は+1にしてくれます。
青黒ミッドレンジ同型は、リソースの交換を繰り返すことになります。《薄暮軍団の盲信者》はちょうどいい、軽めのアドカードなのです。もちろん、《エルフの幻想家》の方が百倍強いですが。
残り枠はたったの4枚ですが、そこが悩みどころなのです。
候補は複数ありますが、
《大災厄》
《霊気圏の収集艇》
《死の権威、リリアナ》
《徙家+忘妻》
を考えています。
《大災厄》はコヴァルスキー先生や、ペトル選手が薦めています。環境に跋扈する破壊し辛いクリーチャーへの対策になり、同型より重いデッキ相手にはハンデスモードが便利です。あまり裏目のないカードですが、若干重いのが気になります。
《霊気圏の収集艇》は、青黒ミッドレンジの弱点である貴重な飛行クリーチャーであり、かつライフを高く維持することを可能にしてくれます。
しかし、このカードには懸念が。PTイクサランにおいて、チームサイゲームスや原根選手は、当時の代表的なミッドレンジ戦略であるティムールエネルギーt黒にて《霊気圏の収集艇》をメイン採用しました。そして、彼らは敗れ去り、メイン採用は失敗だったとの結論を抱いています。
ミッドレンジ戦略において、ただ強いだけではメインの採用に疑問符が付きます。何かしらのアドバンテージの獲得か、リソースの交換を行っていきたいのです。
赤単には強いのですが、それ以外の対戦相手には可もなく不可もなく、《削剥》の良い的なのも印象が悪いですね。八十岡プロは高く評価しており、準優勝した日本選手権でも採用していました。ただし、ヤソなので、一般人には真似できません。
《死の権威、リリアナ》は、同型では使い辛い印象です。+能力が対戦相手の《スカラベの神》を強くしてしまうためです。
しかし、貴重なアドの取れるPWであり、コントロール相手には無双できます。
気になるのは、《徙家+忘妻》です。2ターン目のバウンスは、2マナ以下の汎用的な除去が《致命的な一押し》しかない青黒ミッドレンジにおいて、《巻きつき蛇》に対する答えになります。
また、エンチャントが跋扈する現環境において、青黒における貴重な対策カードとなります。
青黒ミッドレンジでよく1枚差しされている《本質の散乱》や《思考の意思》は、前環境の桃園型ティムールミッドレンジの時代より何度か使用しています。
毎回毎回、手札に抱えながら死んでいくため非常に印象が悪く、個人的に大嫌いであり採用は考えていません。
重厚さを求めるのであれば、2《死の権威、リリアナ》と、2《徙家+忘妻》でしょうか。ミッドレンジ~コントロールを仮想敵としており、《奔流の機械巨人》を気持ちよく使用できるでしょう。
ドミナリアでは新たに2種類の2マナ除去が加わり、どちらも有用なため、悩む部分は少なくなるのですが。
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