2020年2月12日水曜日

パイオニア環境のその先へ――《時を越えた探索》は今後も使えるのだろうか――

日本の常滑(名古屋)、ヨーロッパのブリュッセル、そして米国のフェニックスで行われたPT+GP3連戦が終了した。

現時点でのパイオニア環境の総決算がなされたと言えるだろう。

メタゲームは回っていたが、2強といえるデッキが明らかになった。

青黒インバーターとロータスコンボの2大コンボデッキだ。


PT名古屋優勝:バントスピリット
GP名古屋優勝:赤青ウィザード
PTブリュッセル優勝:スゥルタイ昂揚
GPブリュッセル優勝:青黒インバーター
PTフェニックス優勝:青黒インバーター
GPフェニックス優勝:赤単エルドラージ

ざっと優勝デッキを並べると、バラエティ豊かなメンツといえる。さらにデータを集めるために、GP/PTのベスト8入賞者数を調べてみよう。

PTになると、ドラフトラウンドの成績も反映される。とはいえ、世界の強者が選んだデッキなのだ、分析する価値はあるだろう。

PTベスト8入賞者数
青黒インバーター:7名
ロータスコンボ:3名

GPベスト8入賞者数
青黒インバーター:6名(GPフェニックスで5名入賞)
ロータスコンボ:0名

……一強かな?(すっとぼけ)









【青黒インバーター:PTフェニックス優勝】

クリーチャー:8枚
4《タッサの神託者》
4《真実を覆すもの》

呪文:27枚
4《致命的な一押し》
4《選択》
4《思考囲い》
2《検閲》
2《思考消去》
2《湖での水難》
1《海の神のお告げ》
1《英雄の破滅》
3《神秘を操る者、ジェイス》
4《時を越えた探索》

土地:25枚
4《湿った墓》
4《水没した地下墓地》
2《詰まった河口》
2《異臭の池》
4《寓話の小道》
1《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
1《イプヌの細流》
5《島》
2《沼》

サイドボード
3《群れネズミ》
2《減衰球》
1《ヴリンの神童、ジェイス》
1《軍団の最期》
1《否認》
2《神秘の論争》
1《魔女の復讐》
1《英雄の破滅》
1《肉儀場の叫び》
1《ゲトの裏切り者、カリタス》
1《衰滅》







【ロータスコンボ:PTフェニックス準優勝】

クリーチャー:14枚
4《樹上の草食獣》
4《願いのフェイ》
2《サテュロスの道探し》
4《砂時計の侍臣》

呪文:22枚
4《見えざる糸》
4《熟読》
4《巧みな軍略》
4《森の占術》
3《死の国からの脱出》
1《神秘の論争》
1《発展+発破》
1《時を越えた探索》

土地:24枚
4《睡蓮の原野》
4《神秘の神殿》
4《演劇の舞台》
4《植物の聖域》
2《繁殖池》
3《ヤヴィマヤの沿岸》
1《隠れた茂み》
1《爆発域》
1《森》

サイドボード
2《自然のままに》
1《秘本掃き》
2《霊気のほころび》
1《死の国からの脱出》
2《神々の憤怒》
1《神秘の論争》
1《失われた遺産》
2《至高の評決》
1《神秘を操る者、ジェイス》
1《思考のひずみ》
1《精霊龍、ウギン》



《タッサの信託者》と《死の国からの脱出》。ヘリカス野郎を得てわくてかしていたが、パイオニアに大きな影響を与えたカードはこの2枚だった。



《死の国からの脱出》は見た目通りやばかったが、《タッサの神託者》の強さを見抜くのは難しかった。



いや、前にも述べたが、デッキとしてその力を測りかねたのだ。

今思えば容易な2枚コンボかつ、《神秘を操る者、ジェイス》で代用も可能。

軽量カードで手数を稼ぎ、稼いだ手数を《時を越えた探索》でアドバンテージに変換しつつコンボに近づけると、強いデッキの要素しかなかった。

個人的には、《思考消去》の投入がブレイクスルーである。妨害+墓地肥し+山札操作と、このデッキがしたいことを1枚のカードで体現している。

ただし、強さは折り紙つきだがプレイは難関そのもの。

原根プロ曰く、『使えた気になっているプレイヤーがほとんど』という言葉は至言だろう。

ロータスコンボは、特に言うことはない。

というのも、このデッキは非常に嫌いな形だからだ。

コンボ一直線で戦略の幅がなく、それでいて一瞬で終わらない、生殺しのプレイを強いてくる。

MTGは、二人のプレイヤーが協力して物語を紡ぎだすゲームなのに、一方だけ勝手にやり始めたら、対人ゲームではない。

ただの壁打ちで、これほどつまらないものもないだろう。(現スタンの猫カマドのつまらなさはまた別だ)

識者曰く、《死の国からの脱出》が入って弱くなったのではという話(市川/ヤソ)である。好んで擦っていた某管理人もいたような気がするが、まぁ、《夢さらい》が弱いっていうぐらいだし、課金記事からの別デッキを持ち込むぐらいだし?

あれ、プラチナランクの情報商材デッキを販売して、そのまま持ち込んで大惨敗したあの人って、結構良心的だったのだろうか?

さて、そんな2大コンボデッキが台頭したパイオニア。ウィザーズの方針は、出る杭は打つだ。



緊急の禁止はないようだが、とはいえ、手が入るのは必至と言える。

自分が考える第一候補は――《時を越えた探索》だ。


遅かれ早かれ、何時かは禁止になるだろうと目されていたこの強力ドローカード。

レガシーでもモダンでも禁止されており、フェッチランドが開始と同時に禁止されたため生きながらえてきたが、存在する限りコンボデッキでは必ず使用される代物といえる。

今回の青黒インバーターという、噛み合うデッキが生まれたが、そもそも以前にもネクサスデッキで暴れていた実績がある。

墓地を介するコンボデッキが登場すると、すぐに呼ばれるこのカードは、存在自体が罪なカードなのかもしれない。


唱えた際の脳内アドレナリンの分泌は素晴らしいものがあるのだが、そろそろ退場の時期が来てしまったのかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿