前回の記事で紹介した、殿堂プレイヤー渡辺雄也プロ謹製、新型赤青デッキ。
今回使ったURドレイク。成績は12-3。— 渡辺雄也/Yuuya Watanabe (@nabe1218) 2018年12月2日
MOリーグで@ryuumei__ さんが5-0してたリストに感銘を受けて、それを自分好みに微調整したもの。
手応え的にはかなり良かったので、top8に入りたかったなぁ😣 pic.twitter.com/CXeh5wfLJr
PTラヴニカのギルドでは、赤青フェニックスを使用してベスト8に入賞した渡辺プロ。
迎えたGP静岡において、新たな赤青デッキを使用しベスト16入りをはたしました。
思い起こせば、赤青トロンでその才能を世界に知らしめた渡辺プロにとって、イゼットカラーの選択は必然だったのかもしれません。
さらには、サムライデルバーの重要カード、《ルーンの長槍》の能力持ちのカードが環境に2種類あるとなればこれはそう、運命!
そんな新型の赤青と併せて、モダンのフェニックス2種を紹介します。
モダンはモダンで、デッキがきてますよー。
赤青ドレイク~GP静岡2018ベスト16~
クリーチャー:10枚
4《奇怪なドレイク》
4《弾けるドレイク》
2《パルン、ニヴ=ミゼット》
呪文:29枚
4《発見+発散》
4《選択》
4《ショック》
3《潜水》
2《呪文貫き》
4《航路の作成》
3《溶岩コイル》
2《アズカンタの探索》
1《標の稲妻》
1《模写》
1《イゼット副長、ラル》
土地:21枚
7《島》
5《山》
4《蒸気孔》
4《硫黄の滝》
1《イゼットのギルド門》
サイドボード
1《呪文貫き》
2《軽蔑的な一撃》
1《溶岩コイル》
3《幻惑の旋律》
2《火の血脈、サルカン》
1《標の稲妻》
1《焦熱の連続砲撃》
1《つぶやく神秘家》
1《イゼット副長、ラル》
1《パルン、ニヴ=ミゼット》
赤青フェニックスの弱点は《孤光のフェニックス》の力を最大限生かすために、弱めのカードを採用せざる得ない点でしょう。
除去呪文があるとはいえ、序盤ターンは手札を整える必要があり、ビートにいいようにされる場面も散見します。
また、ドロー呪文が多いとはいえ、そのほとんどがキャントリップ呪文なため、マナフラッドしやすく、長期戦ではジェイスカイコントロールに一歩劣るため、継続的なアドバンテージ源が求められるようになりました。
そこで白羽の矢が立ったのが、《宝物の地図》型ジェイスカイコントロールで暴れ回る《パルン、二ヴ=ミゼット》です。
渡辺プロのデッキは、クロックパーミッションに近い構成です。《呪文貫き》や《潜水》により、各種ドレイクを守りつつ、その膨大なクロックで圧殺が可能です。
アグロ相手の、大事な盾でもありますね。3ターン目からドレイクを連打すれば、簡単には突破されないでしょう。
もちろん、《パルン、二ヴ=ミゼット》が生き残れば概ね勝ちです。
《孤光のフェニックス》を切り捨てることで、同時に《ゴブリンの電術師》というハイリスクハイリターンなクリーチャーが解雇されています。
また、分割でマナを払えプレイカウントの水増しが出来ますが、あくまで能力自体は弱めな《急進思考》もドロー呪文から省かれています。
そのスロットを埋めるのがレガシーやモダンでも使用される《アズカンタの探索》です。より長期戦に強く、序盤の動きをスムーズにしてくれます。
1枚刺しでは、サイドボードでお馴染み《イゼット副長、ラル》と、《模写》の姿が。《模写》で《弾けるドレイク》をコピーすると、ドローも出来るため、再活時も無駄がありません。
まさに『モシャモシャ』です!
早速みんな大好き、MTGアリーナで回してみましたが、どうも押し負けやすい。
プレイが赤青フェニックスと違うというのもありますが、ビートに対するガードを下げすぎている印象がありました。《アズカンタの探索》2枚ですからね。
そのため、《溶岩コイル》と《つぶやく神秘家》をメインに追加し、《アズカンタの探索》と腐りやすい《潜水》を1枚ずつ抜いてショーダウンへ。
ショーダウンは3-0。
長期戦になると《パルン、二ヴ=ミゼット》が強すぎて勝ってしまいます。
あとは、なんかだらだらしてると勝ちますね(ざっくり)。
オレこそがワタナベユウヤだ!
と言いたいところですが、う、うーん、あまり手に馴染まないんですなー。アリーナではぼっこぼこにされています。
クロックパーミッションの動きをするにはクリーチャーが重いですし、ミッドレンジというには妨害要素が少ない。
上手い人にとっては、ゲーム展開の速度を自在に変えられる、それこそドレイクを軸にした急戦も、《パルン、二ヴ=ミゼット》を軸にした長期戦も可能となっています。
つまり、全体を通したプラン立てが重要なのかなと。
気が向いたら調整録でも書くやも— 渡辺雄也/Yuuya Watanabe (@nabe1218) 2018年12月2日
やっぱりワタナベユウヤにはなれなかったよ……。
早く、早く調整録をくれー。
【一方、モダンでは……】
580名の参加者を集めたSCGモダンオープン。
優勝は赤青フェニックス、準優勝に赤単フェニックスという結果になりました。
赤青フェニックス~SCGオープン優勝~
クリーチャー:13枚
4《弧光のフェニックス》
3《弾けるドレイク》
2《僧院の速槍》
4《氷の中の存在》
呪文:29枚
3《はらわた撃ち》
1《イゼットの魔除け》
2《稲妻の斧》
4《稲妻》
4《魔力変》
4《選択》
2《思考掃き》
1《航路の作成》
4《信仰無き物あさり》
4《血清の幻視》
土地:18枚
3《島》
2《山》
1《溢れかえる岸辺》
1《汚染された三角州》
4《沸騰する小湖》
4《尖塔断の運河》
3《蒸気孔》
サイドボード
2:《高山の月》
3:《削剥》
2:《儀礼的拒否》
2:《払拭》
1:《呪文貫き》
2:《外科的摘出》
1:《イゼット副長、ラル》
2:《神々の憤怒》
赤単フェニックス~SCGオープン準優勝~
クリーチャー:12枚
4:《弧光のフェニックス》
4:《騒乱の歓楽者》
4:《僧院の速槍》
呪文:30枚
4:《癇しゃく》
2:《はらわた撃ち》
4:《稲妻》
4:《魔力変》
2:《危険因子》
4:《信仰無き物あさり》
1:《炎の突き》
4:《溶岩の撃ち込み》
1:《最大速度》
4:《苦しめる声》
土地:18枚
17:《山》
1:《ラムナプの遺跡》
サイドボード
4:《トーモッドの墓所》
3:《大歓楽の幻霊》
2:《削剥》
2:《四肢切断》
2:《熱烈の神ハゾレト》
2:《破壊放題》
ドレッジ、ホロウワン、ブリッジヴァインに続くMTG2シリーズ最新作。それがアークライトフェニックスというそのまんまなデッキ名の一群です。
《孤光のフェニックス》は、モダン級の実力を示しました。
赤青タイプは《氷の中の存在》という、軽量ドロー呪文最大のお供に加え、《弾けるドレイク》により、サイド後の墓地対策の衝撃を和らげます。
《信仰無き物あさり》を始めとしたドロー呪文に、《はらわた撃ち》を始めとした軽量火力の組み合わせは、まるでヴィンテージのような呪文のやり取りを可能とします。
手数が多いデッキって、楽しいですよね。
このデッキの出現により、あるカードが高騰しています。
そう、無から有を生む数少ない呪文の一つであり、欠かせないパーツであり《魔力変》の値段がうなぎ上りです。
アルティメットマスターズで無事再録されなかったので、もう高値で買うしかありませんでした。
赤単verは、《虚ろなもの》等ホロウワンパッケージを採用したタイプもありますが、準優勝デッキは不採用となっています。代わりに採用されているのが、《溶岩の撃ち込み》といった火力呪文。
思うに、この赤単フェニックスはバーンデッキの系譜なのでしょう。
如何に相手のライフを削り取るか――それに加えて、《孤光のフェニックス》による粘り強い戦いも出来ます。
【終わりに】
《孤光のフェニックス》の活躍は幅広く、スタンを圧巻し、モダンシーンに殴り込みと留まるところを知りません。
色々とあったGP静岡が終了し、スタンは一段落。
モダン神挑戦者決定戦に向けてデッキを回し始めようと考えています。
金曜日のFNMと、土曜日のモダン大会で、赤青フェニックスの感触を確かめようと思います。
このデッキ、在りし日のエルドラージデッキを思い起こさせるんですよね。
手数と、太いクロック、そして効果的な除去――強い要素しかないですよね!(フラグ)
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