2018年8月9日木曜日

25周年記念PT終了!~鎖回しとプロと10年~

25周年記念PT終了!!!


宴は終わり、現実が始まる。

それでは、各フォーマットの総括や、印象に残ったことがらを。

そして、あるプレイヤーの10年とこれからを。




スタンダードは赤黒一色!

ウィザーズの悪意を感じるネ!

スタンダードは赤黒アグロが環境トップデッキとなりました。

総使用者66名、占有率は14.3%。

トップデッキでも全参加者の2割を占めない程度の占有率。

つまり、現在のスタンダード環境は、多種多様なデッキが存在する、ウィザーズが理想している健全な環境といえるのではないでしょうか。

2番手は鉄葉ストンピィ。以下みんな大好きグリクシスミッドレンジや色々言いたいことのあるターボフォグ、青単サイストームが続いています。

いやあ、いい環境だ。

禁止を連発した甲斐がありますね。

直前の禁止改定で、ウィザーズはスタンをの~ちぇんじという裁定を下しました。

《ゴブリンの鎖回し》は、禁止筆頭ではありましたが、基本セット2019を控え、環境は変化するとの見通しを立てていました。それに、当時の時点で他のデッキに対する勝率はだいたい五分五分でしたからね(ん、詭弁かな?)

環境はウィザーズの願望通り変化したようです。

いやあよかったよかった。

そう、《ゴブリンの鎖回し》は無罪だったのです。

66/165

66/165

66/165!!!

何が14%だ、全体の40%じゃねえか、ふざけんな!

お、環境の素晴らしさを隠すためかな(皮肉)

ちなみに、同時期にスタンダードで行われていたMOPTQでも、ベスト8中7名が赤黒アグロを使用、ベスト32内でも15人と、圧倒的な使用者を誇ります。

はい、残念ながら糞環境ですね。

赤強すぎるんだよなー。3色必要とする《破滅の龍、ニコル・ボーラス》と同等のパワーを持つカードが何枚あるのさっての。

そして、黒がコントロールキラーすぎる。コントロールしきれない。

2色であることで、マナベースもおおむね安定。

あかんやん。

あかんやん(2回目)


やっぱり有罪じゃねえか!

ベスト4は赤黒アグロ2/青白コントロール1/青白王神1。

そして、その中に含まれる基本セット2019のカードは――《悔恨する僧侶》1枚のみでした。

《悔恨する僧侶》1枚のみでした

全体を見回しても、1枚のみ。

新セット発売とは一体……?

モダンはまあまあ、いつもの感じ


いつもの感じなので、おおよそ健全。

MTG2界隈の新デッキもありましたが、おおむね健全。

カウンターカンパニーが2名で悲しい。しかも、《民兵のラッパ手》採用型。

正直、弱いよね。

このカードを採用することでメインから抜けたのが《不屈の追跡者》です。

凄まじいアドバンテージエンジンが、消えちゃってます。

《聖遺の騎士》採用型において、《不屈の追跡者》はアドバンテージ源+どちゃくそ糞ビートの一角をになっており、必要不可欠なカードだと認識しています。


カウンターカンパニーは、5
色人間ほど《民兵のラッパ手》を強く使えません。

見るべき点は、サイドに積まれていたカウンターでしょう。

《統率された意志》は、怨敵スケープシフトを粉砕できます。《軽蔑的な一撃》とちがい、《神々の憤怒》も打ち消すことができ、範囲は幅広いです。

コンボや除去コン相手のサイドとしてとる価値がありそうです。今週にでも、試してみようかな。

現環境の問題点は、難度が高いとはいえ、安定して上位に入ってくるアイアンワークスでしょうか。このデッキ、様々な角度からチェインが始まってしまうのですが、コンボが決まるまで長いんですよね。

長いコンボって、よくないんですよね。対戦相手はつまらないし、トーナメントの進行を邪魔するし(ミラクル!)

しかも、ルールの隙ついていろいろやれちゃうと、どんどん万能感が出てきています。

コンボが長いといえば、《第二の日の出》を禁止されたサニーサイドアップ。

お、禁止かな?

レガシーは、魔界



《死儀礼のシャーマン》と《ギタクシアン派の調査》が禁止されたレガシー環境。

PTという、MTG最高峰トーナメントでレガシーがプレイされるのは初めてのことです。



前環境で猛威を振るった4Cレオヴォルドとグリクシスデルバーはきちんと衰退しましたが、古き良きコントロールであるグリクシスが頑張っています。

そして――注目すべきは、レガシー環境にも姿を見せ始めたあいつの影です。

そう、《死の影》です。

《死儀礼のシャーマン》が禁止されたことで、レガシー環境は以前より格段にライフコントロールが容易となりました。

ライフを減らす――《通りの悪霊》はもとより、モダンに存在しない《殺し》や《再活性》、最強カウンターである《意志の力》は、《死の影》のサイズアップをより容易にしてくれます。

デッキ全体が軽く構成され、かつ《意志の力》・《目くらまし》・《殺し》というピッチスペルの大量採用。実質ほとんどのカードが1マナ以下でテンポ負けしにくいという、お手本のようなクロックパーミッションが完成しました。

ChannelFireballのJosh Utter-Leyton選手が使用した青黒死の影が、トップ4に進出しています。

《死の影》という時点で注目に値するのですが、そのリストでさらに驚きだったのは、サイドに2枚とられていた《ゲスの玉座》でしょう。


天才か!?

EDHでたまーに使用している人(アタラクシアでわちゃわちゃやってた)がいる程度のカードですが、満を持してレガシー環境に殴り込みです。(記憶が確かなら、カウブレード全盛期のスタンでは、もちろん使われていませんでした)

当初は、《悪魔の布告》の亜種である《ゲスの評決》の打ち間違いかという意見もありましたが。



青黒というカラーリングにおける、《虚空の杯》への完璧な対応!?

いや、凄い。

PTでチームメイトが採用するいう始めたら、自分は絶対止めます(当然)。

それが出来るからこそ、プロプレイヤーなんでしょうね(感嘆)。

シルバーショーケースってどうだったの?

25周年記念の一環として行われたシルバーショーケースは視聴者10000名を集めました。

成功――とは言い難いんじゃないかな?

何をもって成功と称するかだけど。

そもそも、「アラビアンナイト」・「アンテキティー」・「レジェンド」という、高額ではあるけれどリミテッド戦略もくそもない環境でロチェスタードラフトを行って、どれだけ興味を惹くんですかね?

正直、意味あるんかいな?

やっぱり、お金のかけ方間違ってるよなーっと。


ウィザーズが茶番を繰り広げている中、日本有数の強豪であるチーム・サイゲームスが、e-sportsの祭典EVOにて公式PVを公開しました。



ウィザーズは、同業他社ということで、チーム・サイゲームスに対してスポンサードTシャツのPTにおける着用を禁止しています。

実質的な締め出しを行っているのです。

自らスポンサードを推奨し、その分だけプロに対する報酬を削っているにも関わらずです。

現状、晴れる屋やチャネルがプロ・チームとしては一大勢力ですが、あくまでMTG販売店、MTGと一蓮托生の業種です。他業種への広がりは、まったく図れていません。
ですが、本来、このような形でのプロチームを考えていたのではないでしょうか?

トーナメントシステムとしては、テニスやゴルフを参考にした比較的整ってはいるものの、賞金は桁違いに少ないMTG。

1企業の商品であり、いつなくなってもおかしくない不安定性がありますが、MTGはとても面白く、永久に変化し続けられるという普遍性を保持しているのですから。

シルバーうんちゃらには、MTGのプロ4人とハートストーンの有名プレイヤー4人が集められました。

そう、ハートストーンです。

DTGの雄です。立派な競合他社です。

であるのならば、そろそろ、チームサイゲームスも認めるべきではないでしょうか。

八十岡プロを解説に呼んでるのにねぇ。

正直、馬鹿にしてません?

チーム戦って?


このフォーマット、つまんないよねー
(GP京都でも感じたけど、チームの意味が戦略として全くないため)


10年の旅路と、続いていく道



MTG25周年記念PT。

その過酷な大会で、あるものは栄光を、あるものは絶望を、また、あるものは希望を。

勝者がいれば、間違いなく敗者がいる。それが、競技です。それが、プロの環境です。

移ろいゆくMTGトーナメントシーン。

そこで、10年間、一線級で戦い続ける。

世界各地を転戦し、獲得できるもの。

このツイートが素晴らしかった。

10年。

高ー大学生の学園生活。

または、学部ー院生ー博士号?

企業であれば、中堅社員の仲間入りでしょうか。

MTGにおける10年。

それは、殿堂入りの資格を得た行弘プロの胸中。

それなりに長くやってきて、目立った成績を残せていない古参兵としては、幾何かの羨望と、そして称賛の拍手を。

今年いっぱいGPは参加できなさそうだし、直近でいえばエタ―ナルウィークにも不参加だしと、そこまでトーナメントシーンで参加できるわけではないけれど。

これだけ長く打ち込めたゲームで、これからも続けていきませう。


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