2018年3月7日水曜日

マスターズ25thへの忸怩たる想い

マスターズ25thの全カードが発表されました。

MTGという、世界最古のトレーディングカードゲームにおける25周年の記念碑的作品。

 そうウィザーズは謳っていました。

 では、どうでしょうか。

 彼ら彼女らは、私――4thからの古参を満足させられたでしょうか。


 答えはです。

 アイコニックマスターズという、天使・デーモン・スフィンクス・ハイドラに着目したといいつつ、シヴァのドラゴンも最古のスフィンクス(白のカードです)もいないという本当に誰が選んだのか問い詰めたいカードリストと比べれば、コモン・アンコモンは比較的マシになっていると思います。

 では、この製品がMTG25年の歴史を反映させているといえるでしょうか?

 その答えはウィザーズ自身が出しています。

 25周年記念公式サイトにある、マジック25年の歩み

 このページに使用されたカードのほとんどが、残念ながらマスターズ25thに再録されていないのです。




 解放の樹のような、おそらく誰の思い入れもないであろうカードを、どうやったら再録する余裕があったのでしょうか?

 是非とも、各カードの再録を決めた人物を紹介してほしいです。

 MTGの記念碑、25周年を彩るカードはもっと豊かにあるはずなのです。

 アイコニックマスターズとマスターズ25thの間が短すぎたのでしょう。この二つを組み合わせ、余分なカード(そう、タルキールブロックの面々だ)達を削ぎ落とせば、25周年の記念碑的カードセットが生まれたはずです。

 ウィザーズにおける、マスターズの制作目的は、手軽に出来るパーティゲームの一種なのかもしれません。だからこそ、リミテッド用カードといえば、どんな弱いカードでも再録可能、スペースを埋めてもよいと考えているのでしょう。

 彼らのこれまでのマスターズにおける選択基準は、メカニズムに重点を置く――そこで、プレイヤーとの齟齬が生まれているのではないでしょうか。その結果が余剰の在庫です。彼らは、福袋用の重荷を小売店に押し付けて利益を稼ごうとしているように思えます。

 
そう、ヴィンテージキューブのような凶悪とまで言えるようなセットか、離れていったプレイヤーを呼び戻せるような郷愁あるカード群を望んでいました。

 もはや、構築では使えないようなカードでも、思い出深いカードというのは、たくさんあります。それこそ、枚挙に暇がありません。

 残念ながら、今回披露されたのは、私の思うマスターズ25thではありませんでした。

ウィザーズが見限るのが先か、プレイヤーが見限るのが先か。

MTGというカードゲームは、終焉に向けた岐路に経っているのかもしれません。











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