カウンター、1ドロー、バウンス、クリーチャーフルタップ――単なるカウンター呪文にとどまらない柔軟性は、様々なデッキで十分な力を発揮した。
フェアリー、トースト、青tジャンドetcetc、トリプルシンボルでありながら、様々なデッキで使用された経歴を持つ。
そんなカードのアッパー版がコアセット2021で登場した。
――《崇高な天啓》である。
イラストも独特だが、その効果も唯一無二の存在。1枚で5個の効果を持っており――最大限の効果を発揮すると、凄まじいアドバンテージを獲得できる。
《戦争の犠牲》にこれを合わせると、本当に気持ちいい。
まぁ、わいは合わせられた方でさらにニッサをバウンスされて《夜群れの伏兵》がコピーされて死んだんですが、閑話休題。
いや、違うな。閑話ではない。今回の肝だ。
初見では重くて使いにくいカードだと思っていたのだが、インスタントで使用できる能動的な6マナカードと考えると、意外と悪くないのかなと考え始めた。
過去に遡れば《残酷な根本原理》しかり、現代スタンであれば《戦争の犠牲》という6マナの強力なソーサリー呪文が幅を利かせている。
《崇高な天啓》というカードの肝は、クリーチャートークンを生成できる点だろう。
基本的には受け身のカードで――6マナのカウンター呪文を構え続けるのは大変なため、評価は低かったのだが――クリーチャートークンを生成できるようなデッキ構成にすれば、能動的に使用することが可能となる。
うまく下準備を整えれば、カラディシュ環境で青使いの希望の星であった《奔流する機械巨人》と似た働きが出来るかもしれない。
では、現スタン環境で何をコピーすればいいのだろうか？
出来れば、5マナ以下のクリーチャーが望ましい。その上で、強力なCIP効果がある方がいいだろう。
数を重ねることに意味合いをもつ、ロードカードな《夜群れの伏兵》もいいコピー対象なのだが、今回増やしたいカードはこれ。
場に出た時にインスタント/ソーサリーを回収できる《難波線の探知者》だ。
このカードをコピーできると、無限に《崇高な天啓》が使い回せるゾイ！
そう、令和のスタンでも、あの動きができるってことじゃないだろうか？
2012年プレイヤー選手権で準優勝を果たした八十岡プロの――赤青緑《霊気の薬瓶》なモダン版ヤソコンと似た動きだ。
【《崇高な天啓》でスゥルタイランプ】
クリーチャー：7枚
3《自然の怒りのタイタン、ウーロ》
4《難破船の探知者》
呪文：25枚
4《成長のらせん》
2《思考消去》
3《取り除き》
2《耕作》
2《絶滅の危機》
2《世界を揺るがす者、ニッサ》
4《崇高な天啓》
3《戦争の犠牲》
1《採取//最終》
2《サメ台風》
土地：28枚
4《繁殖池》
4《湿った墓》
4《草むした墓》
4《ゼイゴスのトライオーム》
4《寓話の小道》
4《森》
2《沼》
2《島》
サイドボード
2《肉儀場の叫び》
3《神秘の論争》
3《霊気の疾風》
2《思考のひずみ》
3《夜群れの伏兵》
2《漁る軟泥》
やることは明快、環境に蔓延るマナランプデッキの亜種である。
マナを伸ばす→《崇高な天啓》or《戦争の犠牲》をテキトーに投げる→《難破船の探知者》で回収以下略。
普通のスゥルタイランプだね（多分）。
PWは僅か2枚。《精霊龍、ウギン》ぐらいは1枚あってもいいかもしれないが、枠がないのでこの形。インスタント/ソーサリーを多めに採用し、《難破船の探知者》の効果を出来るだけ生かす形となっている。
5t目に何らかの呪文を回収しながら、6t目以降、《崇高な天啓》or《戦争の犠牲》を連打したい。
《サメ台風》自体はエンチャントだが、《崇高な天啓》でコピーできるクリーチャーが少ないので入れてみた。カードパワーは正義。
《ハイドロイド混成体》はコピーすると大変なことになる。
この辺りは好みだろう。《真面目な身代わり》も、クリーチャー枠ではありかもしれない。
《成長のらせん》→《真面目な身代わり》→《崇高な天啓》の2-4-6の動きもまた魅力的だ。
対戦相手が使用する《漁る軟泥》と《時を解すもの、テフェリー》が非常に
まぁ、3枚ばかしの採用で効くかどうかは不明だが、ないよりはましだろう。
回収できるし。
Stream time! Sublime Epiphany in Standard!!! https://t.co/WqTDQBlor6 https://t.co/MmgIj0GekT pic.twitter.com/O7gUY3FfzT— MTGGoldfish (@MTGGoldfish) July 7, 2020
はまってしまえば相手が何も出来なくなる――非常に不快な状態だ。
……あれ、これ不快だな。自分が使うのはいいけど、使われると不快そのものだな。
ヒストリックでもネクサスBAN派としては駄目なデッキだな、これ。
いやぁ、でも、そうやって多様性を失った結果、つまんないMTGになったわけで、コンボデッキもロックデッキも2ターン目から土地を破壊していくデッキも相棒もオーコも受け入れればいいわけですね！
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