2020年10月15日木曜日

オムナスが咲く頃

 2020年シーズングランドファイナルが終了した。

優勝はあの――圧倒的な成績を残しながらMPL/NRL入りすることなく、MPLリークの件でバン食らったりと様々な話題を振りまいていたオースティン・パーサヴィッチ選手だ。


そんなハイレベル大会――変則的ではあったが今シーズンの終焉に相応しい世界最高峰の大会だった。しかし――その余韻に浸ることなく、MTGの世界線は変容を迎えることになる。


大会終了翌日、グランドファイナルの環境は終止符をうたれたのだ。

そう、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》という強力な相棒亡き後でさえも、《創造の座、オムナス》は大輪の花を咲かせてしまったのである。

スタンダード
 ・《創造の座、オムナス》禁止
 ・《幸運のクローバー》禁止
 ・《僻境への脱出》禁止

 ヒストリック
 ・《創造の座、オムナス》一時制限
 ・《時を解す者、テフェリー》禁止
 ・《荒野の再生》禁止
 ・《炎樹族の使者》一時停止解除

 ブロール
・《創造の座、オムナス》禁止



発売18日目という僅かな期間で、スタンダード、ヒストリック、ブロールというアリーナで提供されている構築フォーマットのほぼ全てにおいて、《創造の座、オムナス》は禁止された。




今まで――最も早くスタンで禁止されたカードは、《記憶の壺》だった。

メグリム・ジャーの中核カードとして猛威を振るった結果、発売後45日目での禁止――ウルザズ・レガシーの古の記録を、《創造の座、オムナス》がついに更新してしまったわけである。

 

 

 

 

 

 

 

《創造の座、オムナス》、先週のFNMで使いたかったから買ったんだが?(フラグ建て)

 キャントリップ、ライフゲイン、マナ出し、PWを駆逐する、4/4/4のボディと怪獣王並みの強さを誇った四代目オムナスだが、スタンリーガルのカードではなかったようだ。

 ……いや、確かにスタンリーガルのカードにあるまじき性能だったけどさぁ。

 

 

 

 


紙はやり損。

現状、紙のスタンを真面目にやるだけ損を被るだけなので、摘まむ程度が板。  

事実、自分もそうなっちゃってるけど。

3000円で買ったカードが、次の週には半額セールである。心が折れる。スタン落ちしたカードが十分の一以下になる経験は、嫌というほどしてきた。

しかし、禁止は違う。これは、慣れない。強いから大枚はたいて買ったのに、BAN。まったく償却できないのだ。 

イコリア以降、まともに紙のMTGは集めてない。

3色トライランドも両面ランドも集めてないという体たらくである。

コロナ禍でMFレベルの大会は開かれないし、まだ大規模イベントは厳しいし、アリーナでやる程度なら何とかである。 

FNMに関しても、パイオニアという以前のカードで何とか賄えるフォーマットだ。

 

そもそも、MTGとの付き合い方も変わってしまっている。

コロナ禍の中で死蔵していた――何時かはまたと考えていた、モダン以下の値段のつくカードをほとんど手放した。

去年のGP横浜以降、モダンはまともにプレイしていなかったし、プレイする機会もなさそうだった。

緑レスジャンドにカウンターカンパニーと、モダンは好きなフォーマットでGPも良く出ていたし、神決定戦にも出場していたが、ついに引退である。

手放してPC買って間違いなくQOLは上がり、無事に28日を迎えられそうではあるが、紙のMTGは半引退モードである。 

紙のMTGは楽しいのは間違いないけど、競技レベルで追っかけるのはキツイしそもそも紙の大会がないというさっきの話に回って挟撃作戦である。

これだけ禁止が出されて目指すべき大会もない状態で、ほいほい数千円のカードを買えるかといわれたら否だ。

もっとお金があれば買うけど、お金、ないもの。

アリーナではワイルドカードで補填されるけど、紙のカードは日本銀行券であんまり補填されないからね。

それだったらメモリアルマガジンや卒業ライブに金使うってもんだし実際使ってるし。

とりあえずのコレクターパックは買ったけど、酷いもんだったし。


ウィザーズに目を向けると、もはやどうにもならないと頭を抱えていることだろう。

悪名高くなってしまったプレイテストチームも、その調整の前提が、崩れ過ぎてどうしてこうなった状態だろう。 

《大釜の使い魔》、《僻境への脱出》、《創案の火》、《幸運のクローバー》、《王冠泥棒、オーコ》、《創造の座、オムナス》、《むかしむかし》、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》、相棒システム――綺羅星の如き化け物カードが鎮座する環境であれば、もしかしたら今のスタンも耐えられたのかもしれな……無理だな。

レガシーはもちろん、ヴィンテージまで幅を利かすような強力カードの群れに、凡百なスタンカードが立ち向かえるとは思えない。

ウィザーズの意図的なカードパワーの引き上げは、環境を破壊する結果となった。

イクサラン環境を擦り続けるのも辛い――個人的には、結構楽しかったけどな。古き良き停滞だったのかもしれない。

革新は、時として破壊と終焉しか生まないのだ。

しょせん、わいはMTGジャンキーやけーの。 今のスタンは結構牧歌的なMTGが出来てまぁまぁな感じである。 

先週、《創造の座、オムナス》買ってなければ……ウォーキングデットの件といい、ウィザーズがショップを切り捨てる方向性なのは知ってるけどさぁ。
   

そろそろ、所持カードをワイルドカードに変換するシステムが欲しいとです。

禁止カードは補填されるけど、その周囲のカードは当然補填されないわけで、それが売り上げに繋がるいわれれば、はいはい、お金お金と頷かざるえないわけだが。

というわけで、禁止カードにクソリプバードにと、MTG界隈は賑やかなもんだなぁ。



1 件のコメント: