2018年1月30日火曜日

禁止改定について

現在、MTGというカードゲームにおける競技シーンの中心に据えられていたスタンダードという形式は、大きな岐路にたたされているのではないでしょうか。

カウブレードの海の恐怖、『石鍛冶の神秘家』と『精神を刻む者、ジェイス』の禁止から5年半ぶりの禁止改定。

禁止が出ない前提で遊んでいたプレイヤーの多くが、今では次の禁止カードは何なのかと戦々恐々しています。




新セット発売前の禁止は、新たに投入する商品では前環境を変えることが出来ないというウィザーズの敗北宣言です。

それが吉とでるか、凶とでるか。

個人的には、凶です。

せっかく手に入れたカードを禁止にされて、喜ぶプレイヤーはいないでしょう。

パックから出てきても、何の価値もないと宣言されているのです。

それが、高額カードであれ、《地勢》におまけのついたカードであれ、です。

そう、《地勢》に毛の生えたカードです。

今回の禁止カードは、単体でみると圧倒的な強カードではありません。

ですが、このカード達を主軸に据えた4Cエネルギーとラムナプレッドは環境を支配しました。

特定の強カードに依存するわけではなく、デッキ全体の強さによって覇権を確立しました。

在りし日における親和デッキの禁止と似ているでしょうか。

ウィザーズはクリーチャーとPWを優先し、様々な妨害カードの質を低下させてきました。全体除去・カウンター・土地破壊etcetc。神の怒りも対抗呪文も石の雨も環境から消えて久しいです。

どれも、楽しくないという理由においてです。

MTGにおいて、多様な戦略の存在は、大事なところだと思うのですが・・・・・・。

ロックデッキやコンボデッキばかりでは、面白くないという人はいるでしょう。

ですが、ビートダウンやコントロール、ミッドレンジと併せればどうでしょう。近年は、ミッドレンジ戦略を後押ししすぎたように思います。



その末路が《地勢》の禁止とは寂しい。

確かに、MTGを取り巻く環境が大きく変化したことも要因ではあるでしょう。

特に、情報社会の確立における、情報解析の著しい進歩はMTGを変えたと思います。

RPGマガジンやデゥエリストジャパンから情報を手に入れた時代とは、雲泥の差です。

毎日、何らかの攻略記事が生まれ、MO(オンラインゲームの化石かな?)ではメタゲームの変貌を遂げています。

それが顕著に表れたのが競技シーンです。

プロツアーにおける情報解析は、その後の環境の解答になっていまいました。

MTGは、ゲームです。ゲームは、飽きてしまえば終わりです。しかし、追加セットの発売という、他にはない拡張性を手に入れたMTGには、情報社会を生き抜く強さがあると信じています。

願わくば、次セットにおいて、古き良きMTGが戻ってくることを。

もちろん、現在の環境も楽しんでいきたいと思います。

1MTGファンとして。


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