それはもちろん、プレイヤーなのだが、そこには背景世界が確かに存在し、物語が紡がれている。
ウェザーライト・サーガの主人公、ジェラード。
オタリア大陸の主人公である、カマール。
マダラ帝国を打ち倒した、ウメザワ・テツオ。
大氷河期を終わらせるのに一役買った、ジョダー。
大修復を成した英雄、テフェリー。
アラーラの合衝を無事に終わらせた、アジャニ。
非業の死を遂げている、エルズペス。
そして、GWの面々――ジェイス、ギデオン、リリアナ等々。
MTG歴代主要人物の中でも、背景世界最古の主役であり、数々の災厄の根源ともいえる狂気の男がついにカード化する。
ウルザだ。
— Ultra PRO (@UltraProIntl) 2019年5月21日
Why yes, I will gain infinite life, make infinite creatures, and play my entire deck! pic.twitter.com/u682SWtm9j— Todd Anderson (@strong_sad) 2019年5月21日
《最高工匠卿、ウルザ》。
PWとなる前、恐らくは愛憎する弟のミシュラと戦争中の姿だろう。
PWであるセラに続き、ウルザのカード化と、ウェザーライトサーガの匂いがします。
公式より失敗作と嘆かれているジェラードの再カード化にも期待がかかりますね。
――このカードの記事が公式サイトに存在しないなんて、ウィザーズは正気なのでしょうか?
ウルザですよ?
あのウルザですよ?
幾らでも掘り下げようがあったはずです。
アンティキティーやウルザズサーガで描かれた兄弟戦争は? それに続くファイレクシアとの抗争は? 主要人物の大リストラことナインタイタンズの下りは?
MTGの背景世界にとって、大きな爪痕を残した人物ですよ。
ここまで大きな爪痕を残した人物は、いないでしょう。
大修復や大氷河期も、もとはといえばウルザが原因です。
ミラディンの変貌やミラーリを巡る闘争も、元を辿ればウルザです。
カーンは、ウルザとジェラードの魂を引き継いでいますからね。テフェリーやジョイラの学び舎であるトレイリアアカデミーはウルザ作です。
つまり、ミラージュブロックも、間接的にはウルザのせいです。
大体、ウルザ。ジョダーのご先祖も、ウルザ。ジェラードの血統を作成したのは、ウルザ。ウェザーライトを始めとしたレガシーも、ウルザ制作。
ゲートウォッチが活躍し始めてからはその色合いが薄れたとはいえ、こんな扱いを受ける人物ではないでしょう。
センスがなさすぎる。
スリヴァーの記事はあるのにウルザの記事がないって、本当に狂ってる。
もう、嘆かわしいことです。
――さて、カードテキストを見てみましょう。
4/1/4と、戦闘向きではないスタッツです。
だが、そんなものは問題じゃありません。
問題は、その能力です。そして、書いてあることは凄まじいの一言につきます。
CIPで《ウルザの後継、カーン》の-2能力と同じトークンを生み出し。
5マナでトップを捲りプレイする能力は《束の間の開口》そのものです。
カードテキストだけで郷愁をここまで引き出せるウィザーズ――のカード制作陣は本当に凄い。
《弱者の剣》と《飛行機械の鋳造所》のいわゆるソプターコンボに組み合わせると、無限・トークン+無限マナ+無限ドローで、勝ちます。
凄い(小並感)。
悪いことしかしなさそうなカードです。
モダンにレガシー、ヴィンテージでも、活躍できるスペックを持っているのではないでしょうか。
EDHにおいて、無限マナ=即勝てるジェネラルは人気になります。青単でいえば、《妖精の女王、ウーナ》がそうですね。
《太陽の指輪》を始めとして、強力なアーティファクトを使うことが出来るフォーマットにおいて、ウルザの存在は脅威となるでしょう。
さすが、ウルザです。
だから記事を作れと小一時間。
新シッセイも来ましたし、これはウェザーライトサーガのリメイクなのでしょうか?
地味に更新され続けているウルザの首。
凄い。
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